資本主義はなぜ自壊したか  中谷巌氏


この一週間、5つの企画を同時に考えていたので、ちょっとブログを書く元気まで出ませんでした。ちょっと間が空いてしまい、この間、アクセスしてくださった方には、大変、申し訳けありませんでした。


さて、今日の本題です。


資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言
中谷 巌
集英社

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中谷巌氏と言うと、これまで構造改革、自由主義的な論者として、
政府の御用学者として、の一面しか知りませんでした。
そのようなこともあって、いまどき資本主義の自壊の本を出しても、
私たちからすると遅すぎだし、きっと世相に迎合した、とって付けたような議論の本だろうなと思っていました。

しかし、先日、本屋でこの本を手にして、
そのような思いは吹き飛びました。
サブタイトルに「日本再生への提言」とありますが、
むしろ、こちらのほうが中心に書かれていて、
しかも、何年もかかって思考し、準備された上で書かれたものでした。

提言の中では、
1)グローバル大競争から抜け出て、地域中心の社会へのシフト
2)環境・エネルギー政策の重視
3)ベーシックインカムの検討
4)通貨制度への懸念
5)日本の神道的世界観の再評価

など、私の考えている方向とかなり近いものも多く、また、本の冒頭では、彼が自由主義的な経済、経営の考え方にかつては傾倒していたものの、その負の側面の大きさに気づいて考え方を変えてきたことについて書かれているところなど、私自身と重なるところが大きく、そこも私の関心を惹きつけるところでもあります。

正直、この本を読んで、中谷氏のような大物の方が、こちらの仲間に入られて嬉しく思います。これからは、応援の側にまわろうと思った次第です。是非、仕事に絡めて、何かの機会に講演会やシンポジウムを企画して、話をしていただきたいと思います。ただ、ギャラがとても高そうなので、叶うものかどうかは分かりませんが・・・。

まだ、この本をお読みでない方には、この経済危機以降の一番のお奨めです。

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