先日のThe e4 Declarationの中でも、
その根本となる8つの理念の内容は、
自然界のしくみと共通するものであり、
第八の理念のように、
実に美しくてエレガントだと思います。
常に心にとどめておいて、
自分達の行う仕事や社会活動が、
それに沿っているのかどうかを確認する、
ひとつのチェックリストになると思います。
実は10年ほど前に、
いま寄せてきている変化の大波を予想して、
すでに同じような提言をまとめていた人がいます。
世界的に知られる新しい社会・経済の研究家の、
デビッド・コーテンさんです。
この方は、奇遇な縁でシューマッハカレッジと深いつながりがあります。
彼が国際線の飛行機に乗ったときに、
偶然に中国系の女性と隣り合わせになりました。
その女性が挨拶がてら手渡してくれたのが、
「生物の新時代」という彼女自身の論文だったそうです。
その女性こそ、シューマッハカレッジの、
ブライアン・グッドウィン教授の妹弟子とも言うべき方で、
カレッジの講師も何度もされているメイワン・ホー博士でした。
多分、現代において、全体論にそって生命システムを理解し説明できる最高の学者の一人でしょう。
遺伝子組み換えの問題に詳しい方なら、よくご存知かと思いますが、イギリスの著名な分子生物学者であり、その観点から遺伝子組み換え作物の危険性を警告している世界的に知られる方でもあります。
新しい経済・社会のあり方を追求する世界的研究家と、
当代きっての全体論による生命システムを研究する学者とが、
偶然に飛行機で隣り合わせたのは、
偶然ではすまされない、
神様か誰かが仕組んだ、必然のような出会い、
と言っても過言ではないでしょう。
飛行機の中でコーテン氏はホー博士から、
大自然のしくみに関する新しい考え方のレクチャーを受け、
そして、生命の智恵から学ぶ新しい社会のあり方に開眼したのでした。
その後にコーテン氏が書いた、
「ポスト大企業の世界」には、
The e4 Declarationの基礎になっている考え方が、
詳しく説明されています。
中谷巌氏の「資本主義はなぜ自壊したのか」
に書かれている内容を、はるかに超えたものが、
すでにこの本に書き込まれています。
ですから、是非、ご一読を、とお奨めしたいところですが、
これからその真価を発揮する本であるにもかかわらず、
なんと、日本では絶版となってしまっています。
私が知る限り、日本語の本で、
自然界、生命システムの本質を理解し、
それを未来の社会を考える上での基礎として、
将来の社会のあるべき姿を解説している本は、
これ以外にありません。とても貴重な本です。
そこで思いました。
明日からしばらくの間、
コーテン氏のこの本をテキストに、
そのポイントを解説しながらご紹介しようと思います。
これからくる地球規模の急激な変化の大波を、
うまく捕らえて、スムーズに岸にたどり着くために、
きっと、お役に立つことと思います。
0コメント