働く「個」を大切にする会社


先日、テレビでユニクロの柳井社長の、
インタビュー番組がありました。

柳井社長は、米国の経営学者の、
ピーター・ドラッカーに傾倒し、
その考えを積極的に経営に取り入れてきたそうです。
それが、柳井社長の経営の基本となり、
ユニクロの成功の基礎となった、
ことについての番組でした。

インタビュアーは勝間和代。
若かりし頃に一緒に働いていた同僚としては、
なぜか当時を思い出し、
老“爺”心ながら、
次に何を言い出すのか心配で、
大丈夫かな~と思いながら見てしまいます。

それはさておき、
柳井社長がドラッカーから影響を受け、
経営に生かしていたことの一つに、
「社員を大切にすること」
をあげておられました。

例えば、
ユニクロは、障害者の雇用が実に8.02%。
約12人に一人が障害者です。
障害者でも、自分の活かせる能力を使って、
十分に会社に貢献できる職場環境と従業員教育。
多くの女性が店長や企画開発など、
フルに活躍できる環境。
そのために、育児をしながらでも、
残業せずに店長が務められるような制度など、
従業員が前向きに仕事をできるための、
創意と工夫がいろいろとあるようです。

実は、今日なぜこのような話を書いたかというと、
共生社会というのは、
一般的には自然と人類の共生をイメージする人が多いのですが、
それと同じくらい大事なのが、
人間同士の共生です。
それができないで本当の共生はありえません。

特に、日本では労働人口の大半が所属する、
会社のほとんどは、
社長も大変だし、従業員も大変です。
共生社会とは程遠い世界です。
共生社会の実現や、
真のエコカンパニーと呼ばれる会社になるには、
この会社組織の変化が絶対に必要です。

しかし、ようやく、
わずかな進歩かもしれませんが、
ユニクロのように、
従業員ひとり一人のことを大事に考え、
そのための会社のしくみを、
積極的に検討し取り組みをする企業が、
大企業の中に出てきたということは、
ちょっと嬉しいことでした。
これも共生社会に向けての大事な一歩です。

働く「個」を大事にするようになった先には、
意思決定の仕方も、
働く「個」に委譲されてくるはずです。

その究極は、
意思決定が一定の個人に集中することのない、
関係者全てが対等な立場で、
それぞれの役割に応じて参加する、
「対話=ダイアローグ」によって、
意思決定する会社。
いずれ、
こういう会社が“普通”になることでしょう。

既に、中小企業では実践をしている所もあります。
この件は、またいつか書きたいと思います。

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