自然から学ぶ社会のしくみ(4) ~ 必要なものを必要なだけ・・・

健康な生命の営みでは全てに無駄が無く、生命の維持に必要なエネルギーは、必要なだけ作られて消費されます。


たわわに実っている果実も、種の継承に役立ったものの他にも、動物や虫の食料になったり、土の肥料となったりと、結局は循環する生命系の営みの中で見事に全てが役目を果たします。捕食動物の代表であるライオンも、おなかが減っているときは一生懸命獲物をとって食べますが、そうでないときは目の前に小鹿が通りかかっても見向きもせずに寝ています。


人間以外の生き物は過剰な欲を持たず、必要最小限なものを必要なだけ自然界から頂くという、自然界の鉄則のようなルールに従って生きています。ネイティブインディアンや日本でもアイヌなどの古い伝統の中にも、最小限必要なものを、必要なだけ自然界から頂くという鉄則は、大事な教えとして代々伝えられてきています。


とにかく、現代社会は次から次へと、人の欲望を掻き立てる様に新しいものを作っては、買えよ買えよと宣伝しています。私たちの周りは情報とモノに溢れ、私たちは欲望のおもむくままに消費をし、そのためにゴミは始末に困るほど膨大な量となり、自然は急速に破壊されていき、人々の健康度もみるみる低下していきました。


私たちの生活は、自然界の摂理からは遠く離れたものになってしまいました。そろそろ、本格的に歯止めをかけなければなりません。必要最小限なものを、必要なだけ作って消費し、質素で、謙虚に生きるライフスタイルをとりもどす必要があります。


これは行政の問題でも、社会制度の問題でもありません。一人ひとりの心の問題です。一人ひとりの考え方が変わって行き、その人のライフスタイルが変われば社会もあわせて変わっていいます。それが現実となった新しい時代には、「貨幣経済」中心の社会は終焉し、全ての人が、今よりずっと幸福に暮らし、自然と調和した生活を営んでいることでしょう。


(旧ブログ「ひできの八ヶ岳ブログ」より、修正・再掲載)

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幸福な社会づくりをテーマに、日々の気づき、気になったことなどを書き溜めていきます。

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