すでに文章はできていたとはいえ、
それをブログに移し、各種設定をしていると、
予想していたより、随分と時間がかかってしまった。
途中でやめるより、
一気に済ませてしまったほうが早いという判断で、
12章すべてを移行した。
「イギリスに吹く新しい風」
~ シューマッハカレッジ留学記
5年ぶりに読み返して、一番印象が強かったのは以下の文章。
*****第12章から引用*****
・・・しかし、「直感」と言ってもその真偽を判断する事は難しい。ある日私は、シューマッハカレッジの図書館の書棚で、本当に目から鱗が落ちるような一冊の本を見つけた。それは、世界的な量子力学の科学者であったデビット・ボームとシューマッハカレッジの講師も勤めたデビット・ピートが書いたものだった。
ボームとピートはその本の中で「真の対話」のことについて語っている。これは、「自分の意見と同等に他人の意見を尊重しながら対話を進めて行くこと」で、お互いが共鳴できる本当に大事な事が、次第に増幅され、分かってくるというものである。
これはネイティブアメリカンが古来から行っていた、大事なことを決定するときのやり方とも共通している。私の「協調」の研究もこの延長線上にあった。「真の対話」は人間社会における「協調」の原点だからである。
*****ここまで*****
10年前に「真の対話」=ダイアローグといっても、誰もわからなかった。
だが、ここ数年において、
にわかに「対話」についての書籍やセミナーも増え、
最近は「対話」を基本にした集会も企画され始めたようだ。
これまでのピラミッド型の意思決定と、
「真の対話」による合意形成とは、基本的に相いれないが、
今後、状況に応じて使い分けることができるようになれば、
これからの社会は明るい。
特に、民主主義の世界にありながら、
一時代前の専制君主制が歴然と残る企業や役所。
そういったところに、「真の対話」の考え方が入り込めば、
私たちの未来は、よりぐっと明るいものになるだろう。
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