八ヶ岳のお正月三が日は、
例年になく、
とても天候に恵まれました。
いつもなら、
一日くらい雪が降り、
冷たい北西の風が吹き、
道が凍り付いて、
観光客の方々は困られるのですが、
今年は、全く心配は要りませんでした。
さて、昨日のブログで、
基本的な生活資材については、
グローバル経済から、
ローカル経済にシフトすべきと書きました。
それに関連して、地域のお金が、
いかに外部に流出してしまっているかについて一言付け加えて起きます。
愛知県に岡崎市というところがありますが、
そこにイオンが経営する、
全国有数の巨大な、
ショッピングセンターがあります。
かつて、このショッピングセンターができた時、
それまで街に存在していた、
多くの小売店が姿を消したばかりか、
日常生活に関連していた多くの企業も、
一気に消えていきました。
昨年、そのイオンはさらに増床し、
売上規模は400億円から、
500億円に増大する予定です。
さて、その100億円はどこから来るのでしょうか?
その主な部分は、
生き残っている地域の小売店の売上が、
さらにイオンに吸い上げられることを意味します。
イオンの商品の大半は、
海外や遠方から仕入れられてきたものです。
そして、買い物客が払ったお金は、
千葉にあるイオンの本社に吸い上げられ、
地元にはパート従業員の給料しか残りません。
大半は、地域から流出してしまうのです。
500億円もの金額がです。
仮に、500億円が地域で循環したら、
どれくらい地域が活性化されるでしょう。
相当のインパクトがあるはずです。
一見、たくさんの人が集まり、
買い物をしていると、あたかも、
地域が活性化しているように見えます。
しかし、
地域の人々が、そこで買い物をすることは、
大資本にお金を貢ぎ、
同時に、地域を疲弊させていっている、
まさにそれを行っている現場でもあります。
大型ショッピングセンターは、
地域のお金を吸い上げる、
効率的で、巨大な、
集金システムなのです。
巨大ショッピングセンターは、
時代の流れだからしょうがないだろう、
といった声が聞こえてきそうですが、
このままの流れが続けば、
資本は、持てる者にさらに集中し、
社会や企業の経営環境は、
もっと不安定になっていきます。
変えていかなければならないのです。
かつて私が住んでいた、
イギリスの南西部にある、
トトネスという街には、
セーフウェイという、
大手チェーンの巨大スーパーがありました。
そこに、他の会社がもう一軒、
巨大なショッピングセンターを、
作ろうと計画しました。
その時、住民は、
地域の循環型経済を阻害する、
そのような施設は、
これ以上いらないと、
反対運動を起こし、
結局、その企業は進出を断念しました。
トトネスは今、
新しい社会を模索する街として、
世界的にも注目されています。
自分たちの生活、
自分たちの地域、
自分たちの経済は、
自分たちで守り、育成していく。
そういった考え方が、
これから、日本のみならず、
世界のどの地域においても、
大切になってくると思います。
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