LAST MINUTE MARKET (ITALY)


場所はイタリアのボローニャ。
確か、あのサッカーの中田英寿が行っていたところだったと思います。
古くからの伝統的な建物が立ち並び、
まさにイタリアの文化が色濃く漂う、
美しい街だそうです。

そのボローニャの、
ある施設の食事風景がテレビで出ていました。

ソーセージ、ハム、炒め野菜など
美味しそうな料理がプレートに並び、
カルボナーラっぽいパスタが作られています。
きれいなテーブルクロスの上に、
ミネラルウォーターのビンがならび、
20人くらいの男性が大きな食卓についたところ、
食事を作っていたおばさんたちが料理のところに並び、
今日の食事のメニューの紹介をしています。
その後、皆でそれらの料理を取り分けながら、
出来上がったばかりの食事に舌鼓をうっていました。

実はこの施設は、生活に困った人が入る施設でした。
そして、そこの食事を支えていたのが、
LAST MINUTE MARKETという団体です。

この団体は、日本でもかつてからあるフードバンクと似たものです。
賞味期限が切れそうになる前の、
まさにLAST MINUTEの商品や、
品質には問題ないけれども売れないものを店から譲ってもらい、
賞味期限が切れる前に、
それらを必要としている様々な施設に届けるビジネスを行っています。

ここは社会事業として採算を計り、
ボランティアではなく、ビジネスとして成り立つように、
様々な工夫をしながら運営しているそうです。
時には、野菜や果物などが豊作で余った場合に、
畑まで出向いて、残っていた作物を収穫することもあるそうです。
現在は、食べ物だけではなく、
医薬品や、赤ちゃんのための粉ミルク、
そして、書籍にいたるまで、
取り扱いの分野を広げています。

また、支部もイタリアの他の都市に7箇所、
海外ではアルゼンチンやブラジルにも広がっているそうです。

詳しくはこちらをどうぞ
LAST MINUTE MARKET(ITALY)(イタリア語ですが、右上に英語の紹介サマリーがあります)

実際に「賞味期限」というものが法律で決まっている以上、
必ず捨てなければならない食品が出てきてしまいます。
日本の年間の食品廃棄量は、実に約2000万トン!
ちょっと想像できない量です。

そういったものをなくすために、
こういったLAST MINUTE MARKETやフードバンクのしくみを、
社会の中にしっかり組み込んでいければと思います。

これは、作り手のモチベーションにも、
大きく貢献するようです。

私もここ数年、食品、飲食関連の業界との接触も多いことから、
何かこういった、お互いの助け合いに結びつくしくみを、
取り込んでいけないかと考えています。

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