八ヶ岳は昨晩から雪でした。
コミュニティーオーガナイザーをして、社会の底辺の人々のために働いていたオバマ新大統領の演説や政策を見ていると、これまでのリーダー像とは違うものを感じるのは、私だけではないと思います。
一国、いや、世界最大の影響者である米国大統領として、あらゆる政策、あらゆる外交をリードして行きつつも、国民の声に耳を傾け、国民を励まし、国民一人ひとりが世界の主人公であることを尊重していくオバマ氏の姿は、まさに新しいリーダーのスタイルを見せてくれていると思います。
一部の人たちの間で言われているサーバント・リーダーシップや、いわゆる逆ピラミッド型と言う言葉がありますが、奇しくも黒人である彼がそれを全世界に向けて実践してみせてくれるのは、まるで奇跡のように素晴らしい出来事のような気がします。
1月15日のコメント欄で、風の森さんが1月5日の「変わるリーダーシップのあり方」についてコメントして下さっているように、早くから新たな世界観に目覚めておられる方には、さらにこの先の社会のあり方が見えておられます。
多分、その先の社会では、「リーダー」とか「リーダーシップ」という言葉は使われなくなるでしょう。先日の「ディベート」と同じく、「リーダー」も「リーダーシップ」も古語になると思います。
いま、オバマ新大統領はアメリカ国民に対して、早く「目覚める」ように語りかけていますが、それは、いま直面している経済危機への対応のためだけでなく、その先の世界を出現させるための伏線であることが見て取れます。
一人ひとりが目覚め、
自主性をもって活動し、
お互いの助け合いと分かち合いの大切さを認識して、
真の対話による課題解決を心がけ、
幸福と平和と調和の実現という同じ目的を持ち、
適切なサイズの組織となり、
お互いに十分な情報が共有されている時。
そこにリーダーは既に必要ありません。
協調をベースにした自己組織した共同体が、自然にできあがります。
組織の形も、いわば「まとまり」程度のものとなり、
状況に合わせてメンバーとサイズは柔軟に変化します。
私たちの健康な細胞や臓器の働きも、実はこの自己組織のしくみで活動しています。自己組織のしくみは、自然、あるいは生命の基本的な構造のひとつなのです。
こういった自己組織による共同体の出現は、自然界の摂理に準じたものを人間の社会に創造することを意味します。
全世界にそれが広まるには、まだまだ時間がかかるとは思います。しかし、オバマ新大統領の出現で、そのプロセスが急速に進み始めたのは確かです。このテンポで進むならば、意外と早いかもしれません。
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