フランスから観たアメリカの経済



BSで夜9時すぎから始まる世界のドキュメンタリーは、月、火曜とも、フランスのプロダクションが作った、アメリカの金融経済に関するものでした。アメリカではなく、フランスが客観的にアメリカの金融を取材しているので、なかなか興味深い内容でした。

昨晩は「ドル」の歴史に関するもので、かつてドルは、様々な銀行が発行して1000種類以上も流通していた話や、20世紀に入ってからアメリカは、ヨーロッパが戦争で疲弊したのを横目に、ドルを基軸通貨として、世界の金融の支配者として、やりたい放題をしてきた話、ドル紙幣とフリーメイソンの関係など、いろいろと出てきました。インタビューされた人も、ガイトナー財務長官、ポール・ボルガー元FRB長官、トルシエ欧州中央銀行総裁、ジョージ・ソロス氏など多彩でした。

フランスのドゴール元首相が、金融のアメリカ支配を嫌がって、当時はまだ金本位制だったドルを金に替えようとする話もでてきました。その話は前からうわさで、フランスは密かに潜水艦でアメリカから金を持ち出したなどと聞いたことがありましたが、ジスカールデスタン元大統領曰く、それは不可能だったのでやらなかったと話していました。

意外だったのは、ガイトナー氏がわりと冷静にドルの行方を見ていることでした。ドルの世界覇権をあくまで維持するのではなく、多極化の可能性もほのめかしていました。ポール・ボルガー氏は、将来的には多極化になるだろうが、皆が生きているうちはないだろうとのべ、トルシエ総裁は、ユーロがドルに代わるだろうかという質問に対して、そもそもユーロはそれを目的としたものではないとかわしていました。

今夜、明日、あさってと、世界経済に関するドキュメンタリーは続きます。

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