かつての人類は、神々や精霊の存在を感じながら、
日々の暮らしや、旅をしていたそうです。
神話は、現代人の感覚そのままの解釈では、
まるで理解不能な辻褄の合わない世界ですが、
神々を大宇宙の諸力の変化ととらえなおし、
それを私たちの先祖が、擬人化して表現したと考えるなら、
そこに壮大な人類と地球の変化の歴史が見えてきます。
銀河の超長期の時間の流れの中で、
地球を取り囲む大宇宙の諸力は変化し、
地球をはじめ、人間の姿や意識のあり方は、
現代人の想像をはるかに超えて変化し、進化してきたそうです。
そして、現代に近づくにつれて、
人間が自分自身に気づき、自我を獲得していくのと同時に、
人間は神々や精霊の存在を感じることはなくなり、
神々から離れたばかりでなく、
自然や他人、さらには家族からも離れていき、
何に頼ればよいか分からない、
暗黒の時代へと突入していきました。
これは、人類が自我を確立し、成長させるための、
通らざるをえない、必要な過程なのだそうです。
人類の進化は決して止みません。
いま、暗黒の時代をぬけつつあり、
次なる段階へ進みつつあるのだそうです。
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以前にもご紹介したジョナサン・ブラックの「世界の歴史」には、
こういった人類が経てきた進化の歴史と出来事が、
豊富な事例とともに解説されています。
西洋では、暗黒の時代に入ると同時に、神々のことをはじめ、宇宙のしくみ、人類の本当の歴史などを探求した秘密結社が、いくつも立ち上げられては、時の権力に弾圧されたそうです。その秘密結社で何が語られていたかの研究の集大成がこの本です。
また、現代において世界の「影の支配者」といわれる集団が、秘密結社とも関係しており、それがどのようにして生まれて勢力を伸ばし、歴史に影響してきたのかについても触れられています。
表向きは善良な顔をした彼らとその考えが、
いつのまにか身近に進入し、増殖する恐ろしさに、
身の毛がよだちます。
尚、この本は、西洋の読者を対象に、西洋の歴史を中心に書かれていますので、東洋のことについてはほとんど触れられていません。
誤訳、誤植らしきところが、ややあるものの、
久しぶりに楽しめた一冊でした。
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