今日のクローズアップ現代によると、
村上春樹さんは、
現代社会に起きる様々な問題の原因の一つに、
「システムの力」に注目しているとのことでした。
システム(組織や集団)に、
自分を預けてしまっているために、
システムが間違った場合に、
その個人は、本人が認識しない間に、
間違った方向に進んでしまう危険性が、
あるということです。
これは現代において特に特徴的なことではなく、
人類の歴史で、組織というものができたときから、
常についてまわってきた問題でもあります。
現代は、既存のシステムに加えて、
メディアが発達したために、
多くの人がメディアの発する情報に、
自分を預け、流されていることのほうが、
より深刻な問題を含んでいると思います。
1Q84が異常な売れ行きをしているのも、
皮肉なことに、
まさにその顕著な現象の現れです。
いずれにしても、
自分で考えて判断することを放棄し、
外部の組織や情報に自分をゆだねてしまうことは、
下に支えがあるかどうか分からない、
橋を渡っているのと同じく、
とても危険な状態であることに違いはありません。
その点で、
自分の意見を大事にしつつ、
それと同じくらいに他者の意見も、
尊重して受け入れるプロセスを経る、
“ダイアローグ=対話”こそ、
人類がこれまで抱えてきた呪縛から逃れられる、
唯一の道具となります。
ダイアローグは、
お互いを十分に理解することから始まります。
そしてかつ、主体性を持った自分、
も大事にします。
従って、大人数では不可能です。
研究者によっては、
6人くらいが最適と言う人もいれば、
より多様性が必要とのことで、
十数名程度が丁度良いという人もいます。
しかし、お互いの理解度によって、
その適切なサイズは異なってきます。
何十年も一緒に仕事をしてきて、
家族以上にお互いを知り、信頼している集団なら、
きっと数十人でも大丈夫でしょう。
ダイアローグで大事なのは、
何よりも相手の意見を受け入れること。
これ抜きには、何も始まりません。
自分の意見も言い、相手の意見も受け入れる。
皆がそのシンプルなルールに沿っていれば、
必ず合意に至ります。
大人数の集団の場合には、
まずは、
その中で小さなグループを形成して合意形成を行い、
次に、
適切な数のグループ間で合意形成をしていくことで、
最終的に全体の意見の集約ができます。
これは、先日の、
【シリーズ】新しい社会の基本がわかる その7
「境界を意識する」に書いた、
細胞などの「個」の集合体が境界を作り、
臓器として協調的な働きを行い、
さらに臓器同士が協調的に働き、
生物が生きているといった、
生命システムのしくみと全く同じです。
ダイアローグの場には、
リーダーも、フォローワーも不要です。
ただし、参加者が不慣れであったり、
協調的な対話がまだできない状態であれば、
それを促すファシリテーター(推進役)は必要です。
10年前は、果たしてこのような社会が、
来るのだろうかと不安でしたが、
近年、にわかにダイアローグへの関心が高まり、
ちょっと希望が持てるようになりました。
この10年の社会の変化の様子からすると、
多分これからは、
加速度的に社会は変わっていくと思います。
私たちの毎日の時間の流れでは、
その変化は捉えにくいかもしれませんが、
何百年、数千年の、
人類の歴史をたどる尺度からすると、
それは、まるで一瞬にして変容する、
ドラマティックな出来事となるに違いありません。
村上春樹さんは、
現代社会に起きる様々な問題の原因の一つに、
「システムの力」に注目しているとのことでした。
システム(組織や集団)に、
自分を預けてしまっているために、
システムが間違った場合に、
その個人は、本人が認識しない間に、
間違った方向に進んでしまう危険性が、
あるということです。
これは現代において特に特徴的なことではなく、
人類の歴史で、組織というものができたときから、
常についてまわってきた問題でもあります。
現代は、既存のシステムに加えて、
メディアが発達したために、
多くの人がメディアの発する情報に、
自分を預け、流されていることのほうが、
より深刻な問題を含んでいると思います。
1Q84が異常な売れ行きをしているのも、
皮肉なことに、
まさにその顕著な現象の現れです。
いずれにしても、
自分で考えて判断することを放棄し、
外部の組織や情報に自分をゆだねてしまうことは、
下に支えがあるかどうか分からない、
橋を渡っているのと同じく、
とても危険な状態であることに違いはありません。
その点で、
自分の意見を大事にしつつ、
それと同じくらいに他者の意見も、
尊重して受け入れるプロセスを経る、
“ダイアローグ=対話”こそ、
人類がこれまで抱えてきた呪縛から逃れられる、
唯一の道具となります。
ダイアローグは、
お互いを十分に理解することから始まります。
そしてかつ、主体性を持った自分、
も大事にします。
従って、大人数では不可能です。
研究者によっては、
6人くらいが最適と言う人もいれば、
より多様性が必要とのことで、
十数名程度が丁度良いという人もいます。
しかし、お互いの理解度によって、
その適切なサイズは異なってきます。
何十年も一緒に仕事をしてきて、
家族以上にお互いを知り、信頼している集団なら、
きっと数十人でも大丈夫でしょう。
ダイアローグで大事なのは、
何よりも相手の意見を受け入れること。
これ抜きには、何も始まりません。
自分の意見も言い、相手の意見も受け入れる。
皆がそのシンプルなルールに沿っていれば、
必ず合意に至ります。
大人数の集団の場合には、
まずは、
その中で小さなグループを形成して合意形成を行い、
次に、
適切な数のグループ間で合意形成をしていくことで、
最終的に全体の意見の集約ができます。
これは、先日の、
【シリーズ】新しい社会の基本がわかる その7
「境界を意識する」に書いた、
細胞などの「個」の集合体が境界を作り、
臓器として協調的な働きを行い、
さらに臓器同士が協調的に働き、
生物が生きているといった、
生命システムのしくみと全く同じです。
ダイアローグの場には、
リーダーも、フォローワーも不要です。
ただし、参加者が不慣れであったり、
協調的な対話がまだできない状態であれば、
それを促すファシリテーター(推進役)は必要です。
10年前は、果たしてこのような社会が、
来るのだろうかと不安でしたが、
近年、にわかにダイアローグへの関心が高まり、
ちょっと希望が持てるようになりました。
この10年の社会の変化の様子からすると、
多分これからは、
加速度的に社会は変わっていくと思います。
私たちの毎日の時間の流れでは、
その変化は捉えにくいかもしれませんが、
何百年、数千年の、
人類の歴史をたどる尺度からすると、
それは、まるで一瞬にして変容する、
ドラマティックな出来事となるに違いありません。
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