プランナーという仕事

7月に入ってからというもの、
あるプロジェクトに関して、
かなり重要な判断を必要とする難題があって、
頭の中は、
いつもそれが引っかかっていたのですが、
先日、クライアントのオーナーの英断で、
一気に解決。
まさに、パソコンで重たいソフトが走っていたのが解消し、
急に速度が速くなったその軽快感です。

ということで、
今週は、ちょっと溜まっていた、
依頼されていた企画物を、
片付けています。

私は、お客様のご要望を聞いて、
いろいろな事業などのアイデアを考え、
それを現実にしていけるようお手伝いするのが、
今の主な仕事の一つとなっています。
もちろんパソコンを使って、
いろいろな企画書を作るわけですが、
実は、中核になるプランニングの時には、
パソコンはあえて使いません。

最初は、紙もペンさえも使いません。
何か思いついたものを紙に書いた時点で、
そのアイデアが固定化されてしまうからです。
最初の段階では、
できるだけ自由に発想を広げて考えなければならないので、
あるアイデアに頭が固定してしまうのは、
一番避けなければならないことです。
ある程度、いろいろなことに頭をめぐらせたあとに、
ようやく紙とペンを持ちます。

ここでは、いろいろと頭の中で考えた、
アイデアを書き出すとともに、
同時に、事業化などの次のステップのことも考えながら、
考えを整理したり、
さらにアイデアを詰めたりします。

私としては、この段階が一番楽しい時かもしれません。
アイデアと言うのは不思議なもので、
机に向かっているときには、
あまり良いものは出てきません。
プランニングをしているときは、
結構、24時間、頭のどこかにそのことが常駐しています。
階段を上りながらも、
通勤の間にも、食事をしながらでも、
つい、そのことを頭のどこかで考えています。
夢の中にも出てくることがあります。

ワクワクするような、
これだ!というアイデアが出てくるのは、
トイレに行ったときとか、
お風呂に入っているときが、
多いのが経験的な印象です。

トイレのときとか、
お風呂でカラダを洗うときは、
いくら企画を考えていても、
どうしても意識が行為の方に、
集中する瞬間があります。
ふと、頭から企画のことが離れた瞬間に、
それまで考えていたのと違う頭の回路が動き、
そこから、
新たな発想が生まれてくる感じです。

優れた企画と言うのは、
取り巻く全ての環境、社会、人々への、
再帰的な影響をも考慮した、
ホリスティックな視点でもって、
考えられるべきものです。

外資系経営コンサルティング会社や、
総合研究所などが好んで使う、
数値を駆使して、論理的に積み上げて出てきた答えは、
一面的には正しいけれども、
多面的な、全体的な観点からすると、
全くの誤りであることも少なくありません。
それは、そういった企画を実施した、
全国に散らばる過去の結果が物語っています。

なるべく全体のことを考えながら、
企画を考えることは、
実際、難しいですし、
人間の限定合理性からして、
完璧なものはできません。
しかし、その努力は必要です。
そして、アイデアが固まった後に、
論理的に、データも駆使して、
そのアイデアを裏打ちすることも大事です。

ある種、職人技的なものもあるので、
性格的に、この仕事に向いている人、
向いていない人もあるでしょう。

いま、あるお客様から、
食関連の商品の販促ツールの仕事を依頼されていますが、
その商品は品質もよく、
価格も抑えられていることから、
地域に貢献できるコミュニティービジネスとして、
十分に成り立つ可能性があることが分かりました。
その会社の将来と地域のことをも考慮した場合、
適切な規模での事業化も重要な選択枝となり、
いま、その企画を作っているところです。

もし、公表できる段階になれば、
また記事にしたいと思います。

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