金融の今を知るために

このブログでも何度となくご紹介していた、
優れた経済アナリストであり、
投資の専門家として、
世界でも一流クラスにはいる投資実績をお持ちの、
竜河さんが、投稿されているブログで、
本名を公開されました。
ご本名は呂　新一さんです。

単に金融の分野の専門家であるだけでなく、
幅広い分野の知見を持ち、
緻密さと、バランスを持った分析力、判断力は、
ちょっと人並みはずれておられます。

呂さんと比較できるとしたら、
やはり投資家として著名な、
ジョージ・ソロス氏でしょう。

一般には、強欲な人という印象を、
もたれている方も多いかと思いますが、
私は、他の私利私欲にまみれた金融投資家とは、
一線を画していると考えた方がよいと思っています。

彼は、東欧の出身で、
まさに裸一環で金融の世界に入った人でした。
ホリスティックな視点を持った哲学者、
カール・ポパーへの造詣が深いことでも知られています。
市場というものを、
個々の相互作用によって形成されているととらえ、
そういった市場の本質的なところを、
しっかり掴んで分析する所は、
呂さんと共通しています。

ソロス氏は、
ユーゴスラビアの内戦のときを始め、
東ヨーロッパを中心に、
様々なNPO,NGOを支援してきました。
その支援によって活動してきたNGOが、
もう一つのノーベル賞と言われる、
ライト・ライブリフッド賞をもらったこともありました。
彼が社会貢献のために使った金額は、
かなりの金額になると言われています。

先日、彼の新著、
「ソロスは警告する2009」を読みましたが、
その中にはいろいろな、
世界的な視野での提言が含まれています。
それは、彼の投資のためではなく、
安定した世界づくりのための提言です。

今、良くも悪くも、
世界は金融の力で動いています。
アメリカにおける中心産業は今や金融です。

オルターナティブな世界を目指すにあたっても、
私たちは既に金融から、
直接、間接的に大きく影響を受けています。
金融から逃れるわけにはいかないのです。
従って、現実を直視し、
それを良く知ったうえで、
新しい世界を考える必要があります。

金融と言う、
極めてつかみどころが難しく、
様々な人が好き勝手に持論を主張する中で、
誰の言うことを信じたらよいのでしょうか。

わたしの場合は、
金融の世界に精通し、
市場の本質をつかんでおり、
かつ、高い倫理観をもった、数少ない人たち。
つまり、
呂氏やソロス氏といった方々の発言や著書は、
非常に貴重であると思っています。

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