子供たちに伝える未来

私がもっと若かった頃は、
子供のため、子孫のためと聞いても、
どこか実感がわかず、
きっと自分が子供を持つことがあったら、
もっと関心がわくのだろうな、
と思う程度でした。
しかし、いざ、自分が子供を持ってみると、
それ以上に、結構、真剣に、
子供や子孫のことを考える自分がいました。

私の子供も、まさにスポンジのように、
親や教師から、生き方を学んでいくと同時に、
社会のいろいろなことを、
吸収する年齢になってきました。

しかし、私が子供に伝えていきたい社会の姿は、
現実の社会とは随分違います。
本当は、子供に良いお手本を見せたいのですが、
むしろ悪いお手本のほうが圧倒的に多いのです。

テレビの討論番組や、
野次ばかりの国会中継もそうです。
委員会なんてもっとひどい。

NHKの「日曜討論」という番組も、
その、時代遅れのタイトルは、
そろそろ止めたらどうかと思います。
(理由は、このブログをお読みいただいている方ならおわかりと思いますが、最近の方は、こちら「ディベートが古語になるとき」をどうぞ。)
せめてタイトルだけでも、
「日曜対話」にしてください。
そして、日曜日の朝から、
与党と野党の腕相撲を見せるのではなく、
より良い社会のために、
お互いが智恵を出し合って、
より相応しい道を探る、
意味のある時間にしていただければと思います。
司会者は、ダイアローグ(真の対話)の、
進め方を勉強していただき、
ファシリテーターのお手本として、
テレビに登場していただければ、
広く、しかも、早い速度で、
真の対話の仕方が全国に広まります。

さて、悪いお手本が多い一方で、
良いお手本となった、
貴重な例が最近ありましたので、そちらもご紹介しておきます。

それは、先日行われた、
BeGoodCafeと
安曇野のシャロムヒュッテが共同で行った、
3泊4日の子供たちのための合宿です。
単なる自然学校ではありません。
自然と人間が、
人間と人間同士が、
お互いに調和して生きるための、
智恵も教わります。
その様子がブログに掲載されています。

その合宿の記事を読んだあと、
私が臼井さんにメールしたのがこれです。

****************************************
先日のシャロムさんのブログに掲載されていました、
クボタの子供たちの合宿に参加された方々からのメールを拝見しました。

子供たちが合宿から家に帰ってから、
シャロムさんで過ごした数日間が、
懐かしくて涙を流す子供もいて、
子供たちにとっては、
人として生きる本来のありかたを知り、
それを体験できた貴重な日々だったに違いありません。

また、屈折した社会に違和感を感じていた子供たちの魂が、
本当の意味での自由(調和の中での自由)を体験し、
開放され、踊り、弾けていた気がします。

デッキのブランコに乗りながら、
魂と身体が完全に一体化して、
生きていることの楽しさを全身で感じ、
喜んでいる子供たちの姿が目に浮かびます。

子供たちにこのような体験をさせてあげられるのは、
実践を積み重ねてこられた、
シャロムヒュッテと臼井さんだからできることだと、
そのメールを見ながら、本当にすごい!と思いました。
****************************************

いや、本当にすごいことだと思います。
さすが、あのサティシュ・クマールに、
日本を救う拠点になる場所と言わしめただけあります。
その思想、建築、食、農業など、
多くの学ぶべきものが、ここにあります。

私が生きているあいだに、
どのくらい社会は変わっていけるだろうか。
人間社会のあるべき姿が、
だんだんと明瞭になってきているだけに、
自分がそれを現実に、
目にすることができるのかどうか、
多少、焦りにも似た感情が、
近頃、心の中を去来するのです。

Think Beautiful

未来に残したいリジェネラティブな社会づくりを考える

0コメント

  • 1000 / 1000