ベーシックインカムはいつ導入すべきか

先日の日曜日の夜、NHKで、
衆議院選挙を前にした番組の中で、
前長野県知事の田中康夫さんが、
ベーシックインカムの導入を、
前向きに検討すべきだと話しておられました。

ベーシックインカムについては、
過去の記事にも書きましたが、
私は、この制度に対しては、
将来的な導入にむけて、
積極的に考え始めるべき時期に来ていると思っています。

「仕事」とは、本来は、
お互いがお互いのために働くことを意味します。
しかし、実際はそうではなく、
「仕事」はお金を得るための手段となり、
社会にも、商品にも、モラルにも、
あらゆる面で質の低下が起こっています。
そういった本末転倒な状況から脱却するには、
ベーシックインカムは、
非常に有効な手段となるからです。

しかしながら、
その導入のタイミングを間違えると、
折角のベーシックインカムも、
社会的な負荷が非常に大きくなり、
逆効果となってしまう可能性があると思います。

私は、導入すべきタイミングは、
暫く先ではないかと考えます。

ベーシックインカムが有効に機能するには、
その前提条件として、
社会の構成員の多くが、
お互いがお互いのために、
自発的に働く意欲をもつことが必要です。
少なくとも、構成員の半分以上が、
家族のため、隣人のため、地域のため、
社会のために、
自発的に行動するくらいの、
社会人としての成熟が必要だと思います。

いま、日本はベーシックインカムが、
有効に機能するだろう状態の、
正反対の状態にあります。
もう少し、これが反転に向かうまでは、
ベーシックインカムの導入は待つべきと思います。

今は、ベーシックインカムの導入を見据えながら、
とにかく、非常にいびつな、
年金制度、生活保護制度を修正していき、
生まれてから、死ぬまで、
人間らしい生活を保障できる国に、
なるべきでしょう。

社会の制度は、
その時代の人の成熟度にあわせたものであるべきです。

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