2010.06.29 13:53寛容の世界Tolerance = 寛容私が好きな言葉の一つです。同時に、今の社会に最も欠けているものの一つでもあります。先日、NHKのニュースを見ていたら、4月に亡くなられた免疫学者の多田富雄先生が、すでに動くことも話すこともできない状態の中で、特殊なキーボードを使って、この世の人たちに伝えたかった、最後のメッセージが放映されていました。多田先生が伝えてくださった、最後の短いメッセージは次のようなものでした。「長い闇の向こうに、 何か希望が見えます。 寛容の世界が広がっている、予言です。」多田先生が研究しておられた免疫学の中に、非自己であったものに対し、自己がそれを許容していくという、免疫寛容現象というものがあるそうです。生命現象を追及していくと、厳格な自己、非...
2010.06.14 13:22糸川先生+「はやぶさ」+ワールドカップ=アフリカの平和2003年ごろだったと思いますが、小惑星に糸川先生の名前が付いたときは、実にめでたいことだと思いました。しかし、糸川先生の設計した戦闘機「隼」の名をそのままもらった人工衛星が、その小惑星めがけて弾丸を撃ち込む実験をすると知った時には、なんて糸川先生に失礼なことをと思ったのを思い出します。そのせいか、「はやぶさ」は次々とトラブル続き。星となった糸川先生が、後進の科学者を鍛えるがごとく、試練を与えたかのような出来事でした。でも、最後の最後は、実に美しい流星の天体ショーを見せていただき、そして、衛星をアボリジニの聖地に着地させたところは、糸川先生ならではの、心意気のようでした。もう、糸川先生を知る人も少なくなりました。私が大学生の時に、先生とともに学生と若手...
2010.06.09 13:10正義とは何か・・・4月から事業再建のプロジェクトに参画してからというもの、あっという間に2か月がたってしまいました。そろそろ最初の本格的な山場を迎えてきたことから、今は、朝起きてから布団の中で考え、ご飯を食べながら考え、トイレの中でも考え、夢の中にも出てきたりと、ほぼ24時間モードでの仕事です。こういった24時間モードでの仕事は、プランニングなどの仕事の場合には結構あることで、決定的なアイデアは、朝の寝床の中や、トイレの最中に生まれたものが多いのが実際です。さて、数週間前の日曜日のこと八ヶ岳から愛知県に移動する道中に、ふとテレビの音声をつけると、教育テレビでハーバード大学のマイケル・サンデル教授の授業の番組をしていました。高速道路を走っていたので、トンネルで音声が途切れ...